研究課題/領域番号 |
25870774
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
高橋 智輝 神戸大学, 工学研究科, 特命助教 (80535518)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 静電微粒化法 / エマルションテンプレート法 / 薬物徐放担体 / 高分子微粒子 |
研究概要 |
1.回分式静電乳化法における液滴径制御パラメーターの探索と体系化 本年度は回分式静電乳化装置を作成し、W/Oエマルションの調製における液滴径の制御パラメーターについて、動的光散乱法(DLS)並びに可視観察により評価を行った。印加電圧と電極間距離を制御することにより、液滴径に及ぼす電場強度の影響を明らかにした。また、シリンジ針径並びにリング対極内径を変化させることにより、電極形状の依存性を明らかにした。これらの装置的なパラメーターを無次元数で整理することにより、エマルション液滴径の制御指針を得ることに成功した。その他、操作条件として送液速度、送液時間、油水分率、界面活性剤濃度などエマルション組成に関する知見を集積した。さらに、油相並びに水相の物性(粘度、電気伝導度)についても検討を行った。 2.静電微粒化現象の基本メカニズムの解明 静電微粒化現象を詳細に理解するため、臨界電圧以下の静電場においてペンダントドロップ法を用いた界面張力の測定を行うとともに、有限要素法を用いた電界シミュレーションを行い電場強度のベクトル依存性を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
回分式静電乳化法における液滴径制御パラメーターの体系化および静電微粒化現象のメカニズムについて、ほぼ当初の計画通りの結果を得たと言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後も引き続き、回分式静電乳化法における液滴径制御パラメーターの体系化および静電微粒化現象のメカニズムについて検討を行うとともに、当初の計画通り次年度は流通式静電乳化装置の作成、並びにエマルションテンプレート法によるポリマー微粒子の調製に着手していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
今年度は既存の装置を用いて検討を行い、また予定通りに比較的スムーズに研究が進行したため、次年度に資金を繰り越せる結果となった。次年度はこの助成金を加えて、流通式静電乳化装置の作成、並びにエマルションテンプレート法によるポリマー微粒子の調製を行う予定である。 研究費の使用内訳としては、主に少額備品および消耗品(化学薬品、ガラス器具、配管部品)に使用予定であるが、一部は成果発表のための旅費に使用予定である。
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