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2014 年度 実施状況報告書

太極拳の実施は高齢者の中枢神経系を活性化し、幸福感をもたらすか?

研究課題

研究課題/領域番号 25870779
研究機関中央大学

研究代表者

中谷 康司  中央大学, 経済学部, 助教 (80366492)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード太極拳 / 幸福感 / 気分 / 脳血流 / セロトニン
研究実績の概要

我々は、低負荷でゆっくりとおこなわれることから高齢者にも親しまれる健康法である「太極拳」に注目し、研究を進めている。通常、こうした健康法は身体的な側面での効果を期待されるが、動作に意識を集中する運動過程が大脳皮質およびその関連部位の活性化を引き起こし、その結果として気分や幸福感を改善するのではないかと考えている。
本年度は、研究計画に従い、【調査】太極拳実践者の幸福度についての調査を実施した。調査には内閣府の幸福度調査(国民選好度調査)に準拠したプロフィール調査質問紙および世界保健機関(WHO)の心の健康度(主観的幸福感)測定用紙(SUBI)を用いた。公益社団法人 日本武術太極拳連盟の協力のもと、同法人の指導員講習会(A級、B級、C級、普及)の各試験会場において、受講生約2,500名に対して上記質問紙調査への協力を依頼し、プロフィール調査:2,491件、幸福度測定(WHO SUBI):2,464件の有効回答を得た。これらの回答を統計解析するためにコンピューターへ入力し、現在、解析作業をおこなっている。解析結果については、本年度の学会で発表予定である。
また、太極拳実施時の大脳皮質血流変動と幸福感の関係を明らかにするための実験環境を整備し、実験計画を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

これまで【実験1】および【調査】について、研究計画に従って遂行してきた。しかし、平成25年実施予定であった【調査】が、調査実施適期(4月~6月)までに調査の準備が間に合わず、実際の調査は計画よりも1年遅れ、平成26年度(4月~6月)の実施となった。そのため、その後に実施予定であった実験計画に遅れが生じている。また、研究代表者の転籍に伴い、その後の研究計画【実験2】【実験3】を遂行するために必要な主要実験機材(近赤外光イメージング装置:NIRS)の使用環境が変化したこと、また被験者の協力を得るための実質的な実験環境を考慮し、新たな機材<携帯型NIRS>の導入が必要となった。既に【実験1】を実施済みのため、取得済みデータと齟齬の生じない機器を導入するため、候補機材での予備実験をおこなった上で適切な機材を導入する過程に時間を要した。このため、1年間の研究期間延長を申請し、受理された。

今後の研究の推進方策

諸々の理由により、研究計画に遅れが生じ、1年間の研究期間延長となっているが、研究内容は当初の研究計画に従って進められており、延長期間内に実施予定の【実験2】および【実験3】をおこない、研究計画を完遂する予定である。

次年度使用額が生じた理由

本年度、予定された調査と実験2以降に必要な機材の購入を行ったが、実験が未了であるための、その準備のための費用として残額が生じている。

次年度使用額の使用計画

実験の実施に必要とされる消耗品の費用として使用する予定である。

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公開日: 2016-06-01  

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