研究課題/領域番号 |
25870807
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
山縣 宏之 立教大学, 経済学部, 准教授 (80389402)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 応用集積論 / 高技能知識労働者 / アメリカ / シアトル / 文化芸術政策 |
研究実績の概要 |
前年度に実施したアンケート調査の分析に加えて、対象をバイオテクノロジー、インタラクティブ・メディア企業にも広げつつ、補強的なアンケート調査とインタビュー調査を行った。 中央ダウンタウンを対象とした都市計画、居住地区整備計画、文化芸術政策の展開、パブリック・アートを中心とした文化芸術活動の実態把握を、都市自治体の政策立案者等への聞き取り、文化芸術関係のNPO団体、企業経営者やソフトウェアエンジニア等のそれらに対する評価等の聞き取りを通じて行った。これらの政策がソフトウェア技術者等の人的資本のシアトルへの定住を促すためである。聞き取りからは、ダウンタウン開発へ舵を切ったシアトル市の成長管理政策の展開とその具体的影響が確認でき、私自身のフィールド調査や資料調査と併せて中央ダウンタウン空間の変容を、社会経済、景観等の観点から把握することが出来た。文化芸術政策については、シアトル市が特に力を入れているパブリックアート充実政策を軸として聞き取りを行い、芸術家ネットワーキング、NPO団体の活発な活動と政策的支援といった市の政策のほか、マイクロソフトやアマゾンの若手エンジニアも参加した、デジタル音楽や投影芸術によるストリート活性化の都市フェスティバルの出現など、新しい動向についても聞き取りを行った。 なお年次計画で予定していた、規模の小さなソフトウェア企業を対象とした地域業界団体のプログラムに関する調査は、前年までにすでに終えた。このため地域業界団体の教育機関連携に関する資料の収集と分析を補強的に行った。 上記の結果を分析してとりまとめ、複数の学会の全国大会にて報告し、それぞれ有益なコメントを得た。研究成果は一部ワーキングペーパーとして公表したほか、英文査読雑誌に論説として投稿したところ、再投稿の指示があった。編集委員とレフェリーの指示に従い原稿を改編し再投稿する準備を年度内にほぼ終えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年次計画で予定していた作業を、計画通り行うことが出来た。一部、前年までにすでに行った研究があるので、その部分については、追加・補強的研究を行った。
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今後の研究の推進方策 |
年次計画に従い、フォローアップの調査研究を行う。加えて年次計画では、研究成果の公表が主たる課題となるが、研究の国際的発信を担保するため、現在改編中である英文査読雑誌への投稿を予定通り行う。 加えてやや研究視座を広げた学会報告を行い、本研究をアメリカ産業構造変化のトレンドというより広い研究文脈に位置づける努力を追加で行うほか、複数の共著原稿を執筆し、本研究成果を踏まえた論考を執筆する。原稿は2015年度中に執筆するが、実際の出版は研究計画終了後の2016年頃になる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
主として「人件費」で次年度使用額が生じている。人件費として申請した現地調査に関するサポート費用は、委託先が法人ではないため、所属組織の規定に従い「その他」に計上した。加えて現地委託先への委託業務内容見直し、契約見直しと前年度までに調査を前倒し実施したため、見積もり段階より今年度のコストダウンが可能となった。
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次年度使用額の使用計画 |
支出を効率化した分については、フォローアップのための追加アンケート調査に関する費用、研究成果を国際的に発表するための英文校正費用、調査および研究成果公表のための旅費、国際的研究をいっそうフォローするための物品費(主として洋書)、研究サポートの消耗品等購入のための物品費に充当する。以上により、研究計画を質的量的に拡充する。
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