研究課題
本研究は、まず、中国の都市鉱産モデル基地である大連国家生態工業モデル園と連携し、日本静脈産業の海外展開に必要な相手国での社会システムや政策の実態調査を行った。未利用資源の固形燃料化技術と古紙プレス機の導入を例に取り上げ、実際に大連に進出する第一線の企業と連携して事業に参画し、協議の現場で情報収集を行った。それぞれのビジネスモデルの構築を通して、新たな循環システムを構築する際のモデリング方法論を現地商習慣、技術面、制度面、環境面において検討を行った。つぎに、地域性や時代の変化、国際間の認識の違いを反映可能なLCA・LCCを包含したBAS(Best Available System)評価手法を開発し、検討ケースの評価と考察を行った。LCAについては統合化指標ELP(Environmental Load Point)の中国への適用性の検討を行った。具体的には、複数のインパクトカテゴリーを統合化するカテゴリー重要度の決定方法論について、テキストマイニング、クラスター分析を用いて、百度指数等を導入する際の検討を行った。またLCIデータベースを拡充し、ELP手法の高度化を図った。さらに、安全安心な国際資源循環システムの実現に向けて、現在まで日本で開発してきた安全設計解析手法、リスクマネジメント手法および先進ICTを活用した事故情報収集システム等の安全安心システムを大連国家生態工業モデル園区に提案を行った。大連国家生態工業モデル園はアジアにおいて資源循環の重要な拠点である。本研究は、モデル園区をフィールドとし、具体的な進出事業に参画し、ビジネスモデルの構築、LCAおよび安全安心の観点から研究開発を行った。「国際資源循環」は長期的な研究テーマであり、今後進出事業の展開に伴い、継続的に企業と産学連携で共同研究を行っていく所存である。
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Proceedings of the IWEE 2014, International Workshop on Environment & Engineering
巻: Proceedings of the IWEE 2014 ページ: No.222