機械学習の主要な手法の一つとして,カーネル法と呼ばれる手法がある.その効果はカーネル関数の種類とそのパラメタに大きく依存する.変換される確率変数の分布に着目してカーネル関数を最適化する手法の開発を目的とし,以下の3つの成果を得た.特定の判別器を用いた時に最適な判別性能が得られるように,特徴空間のデータ分布最適化の観点からカーネル関数を設計する方法を提案した.次に,データの有する情報量の観点から既存データと新規観測データの類似性の評価尺度を提案し,それに基づくデータの分類手法や外れ値検出手法を提案した.応用として,話者認識やジェスチャ認識,タンパク質の構造判別,変化点検知等の問題に取り組んだ.
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