戦前・戦後の国家的統治が台湾の先住民族社会に与えた影響を、統治者による地域社会の可視化をキーワードにして調査し、そのプロセスとそれが社会に与えた影響についての実証的な研究を行った。本研究で重要視したのはその可視化の影響について詳しく検証することである。その影響関係は、必ずしも統治者による統治対象社会に対する一方的な影響関係とは限らず、さまざまな影響関係がある得る。本研究では戸籍や地図など公的書類やその記載情報について調査することで、実際にそのような複雑な様態が観察されることを実証的に確認することができた。
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