研究課題/領域番号 |
25870835
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研究機関 | 東京工科大学 |
研究代表者 |
石橋 仁美 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (30583900)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 化粧 / 作業療法 / 社会参加支援 / 精神障害 / 人間作業モデル |
研究実績の概要 |
平成24年に実施したアンケート調査では、精神障害者を支援する多くの作業療法士が、化粧に問題のある対象者(口紅が濃い、口紅がはみ出ている、ファンデーションが白すぎる等)がおり、作業療法で化粧への支援が必要であると答えた(Ishibashi,et al,2013)。研究代表者がこれまでに行ってきた化粧プログラムでは、対象者の肯定的な心理的変化や意欲的な外出行動が認められたが、対象者のQOL向上を目的として化粧行動の習慣化を目指すプログラムの開発が課題であった。 カネボウ化粧品の技術協力のもと、「生活と化粧を関連づけた社会参加支援プログラム:Supporting Social Participation through a Cosmetic program(SSPC)」を作業療法士の性別を問わずに運営できるプログラムとなるように改良し、実施マニュアルと教材を作成した。平成26年度には開発したプログラムの効果検証を行うために、研究協力施設を募集した。施設の希望により対照群と実験群に分類し、両群ともに運営は施設に所属する作業療法士が実施した。SSPCを実施する作業療法士には、あらかじめ2日間の伝達講習会に参加してもらった。実際には2名の男性作業療法士が講習会に参加し、実施マニュアルや教材を確認しながらSSPCの目的を十分に理解してもらい、講義方法や化粧方法を伝達した。現在、2施設のデータを収集し、1施設はプログラム実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の妊娠による体調不良により研究協力施設の募集が遅れ、研究協力施設数の制限を行った。また産休や育休により研究が中断している。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度は研究協力施設の募集を引き続き行い、平成28年度はSSPCの効果と信頼性の検証を行う。作業療法士を対象とした講習会も引き続き実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初の予定では、平成26年度にSSPCの効果と信頼性の検証を行うために、研究協力施設を募集し介入研究を実施するため、研究協力者(作業療法士)に対するSSPC伝達講習会の開催費用やその協力費用、研究協力施設への訪問での交通費、化粧関連消耗品購入費用に使用する予定であった。しかしながら当該年度では研究代表者の妊娠によって研究協力施設数の制限を行った上、産休・育休によって研究を中断したため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度の研究再開後には、データ数を増やすために、再度研究協力施設を募集する。SSPC伝達講習会の開催費用、その協力費用、研究協力施設への訪問での交通費、化粧関連消耗品購入費用、対象者への謝礼に使用する。
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