研究課題/領域番号 |
25870838
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
大島 研介 神奈川大学, 人間科学部, その他 (80636811)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 点字 / 客観的指標 / 視覚障害 / 触覚 / 読書速度 |
研究実績の概要 |
読書速度の客観的指標の開発のベースとなるデータを収集するために、点字ユーザを対象とした実験を実施した。実験では、単語親密度と点字の複雑さの異なる25本の文章を読む課題に加え、点字の使用状況に関するインタビュー、指先の感度、ワーキングメモリの測定などの測定を行った。 2014年度内に実施された実験の成果に基づくと、文章により読書速度が異なることが示された。ユーザ全員の平均値に基づくと、一番早い文章と遅い文章との間には50マス/分ほどの差があり、使う文章により大きく影響されることから、客観的指標の開発の必要性が改めて確認された。また、ユーザごとの個人差が大きいことから、実験を継続し、できるだけ多くのユーザのデータに基づき、点字読書速度に影響する要因を特定する必要があることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は研究計画の変更に伴い、研究の開始が遅れてしまっていたが、次年度には、研究の体制が整い、実験を実施できており、現在も継続的に実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
研究自体は順調に進展しているが、研究に協力していただける点字ユーザの募集がまだ十分ではない。今後は、ホームページなどを利用して参加者を募り、実験を推進していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に行った研究計画の変更に伴い、研究の開始時期が遅れたため、成果の学会等での公表が次年度に行えことができなかったことに加え、実験の開始時期が遅れたことから実験の費用が十分に消化できていない点が挙げられる。
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次年度使用額の使用計画 |
本年度は、実験の実施にかかかる謝金や物品の購入に加え、日本心理学会、日本特殊教育学会等で成果の公表を行う際の費用として使用する。
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