エネルギー貯蔵,輸送,携帯性の問題解決のため,高強度・高弾性で軽量なカーボンナノチューブ(CNT)のワインドアップ式機械的エネルギーの貯蔵に着目した。本研究の目的は,CNTを捻じることで蓄えられる重量エネルギー密度を実験的に求めることである。試料を捻った時に生じる引張力とトルクを測定し,貯蔵重量エネルギー密度を計算するシステムを構築した。貯蔵重量エネルギー密度は,カーボンファイバーで0.052 MJ/kg,酸化グラフェンで3.8×10-4 MJ/kgを得た。さらに,CNT紡績糸では,直径11 umのもので最大0.61 MJ/kgを示し,リチウムイオン電池にほぼ匹敵する。
|