本研究の目的は、エネルギーレンジ可変型呼吸同期システムを提案し、そのシステムの妥当性評価を行うことである。本研究期間では、モンテカルロ法による陽子線ビームラインのシミュレーション、様々な検出器を用いた呼吸同期照射の検証とモニタユニット計算ソフトウェアの開発を行った。モンテカルロシミュレーションによる計算の結果、ビーム拡大法による照射ポート部での吸収や散乱によって照射関心点に至るまでに陽子線エネルギーを損失することが分かった。また、呼吸同期照射の検証では25%同期率以上の条件にて十分に照射精度は確保できていた。モニタユニット計算ソフトは、誤差2%未満の計算精度を確認した。
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