研究課題/領域番号 |
25870876
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
宮原 佳昭 南山大学, 外国語学部, 講師 (60611621)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 中国 / 近代 / 学校教育 / 儒学 |
研究概要 |
平成25年度は、湖南省長沙において、①1930-40年代の湖南省長沙における学校教育・儒学教育に関する文献史料の収集(2013年8月および2014年3月)、②1930-40年代に湖南省で学校教育を受けたことがある人物に対する聞き取り調査(2014年3月)を実施した。 ①文献史料の収集については、湖南省図書館で実施し、(1)私立学校関連史料(『明徳校史』『湖南船山学校章程』など)、(2)船山学社関連史料(『船山雑誌』『船山期刊』など)、(3)湖南省教育会関連史料(『湖南教育雑誌』『読経問題之検討』など)、(4)地方志(『寧郷県志』『邵陽市志』『双峰県志』)などを複写・写真撮影できた。また、明徳天心中学では、(1)に関するものとして、創設110周年を記念して校史などの学校関連史料を編纂しており、これを入手することができた。このほか、後述する聞き取り調査に出てきたインフォーマントの出身地の状況を確認するため、(4)湖南省の新編地方志(『寧郷県志』『邵陽市志』『双峰県志』など)を閲覧し必要部分を複写することができた。 ②聞き取り調査については、湖南師範大学歴史文化学院の周秋光教授ならびに明徳天心中学の協力を得て、1930~40年代に湖南省内で学校教育を受けた経験のあるインフォーマントを5名選定でき、(1)儒学教育を受けた期間、(2)儒学教育のテキストや内容、(3)教員の教授法、(4)儒学教育がその後の人生に与えた影響、などの項目について、各人1回ずつ聞き取り調査を実施することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献史料の収集については、当初の計画どおりに実施できた。聞き取り調査については、2013年8月には中国現地の事情により実施できなかったが、その後に中国現地協力者と綿密に連絡をとりあうことで、2014年3月に実施できた。以上により、本研究はおおむね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、平成25年度中に収集した文献史料の分析と、聞き取り調査の継続を予定している。とくに後者については、前回に聞き取りした5名に対する補充をおこなうとともに、新たなインフォーマントを選定し、より多くの事例を収集する必要がある。これに関しては、現地研究協力者である湖南師範大学歴史文化学院の周秋光教授と連絡を取り合い、2014年8月に実施予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初は聞き取り調査後の録音の文字起こしに対する謝金を平成25年度中に支出予定であったが、実際には聞き取り調査を実施できたのが2014年3月となり、その後の文字起こしには1ヶ月程度の時間がかかるため、謝金を平成26年度中に支出することとした。 2014年3月に実施した聞き取り調査、および2014年8月に実施予定の聞き取り調査の録音の文字起こしに対する謝金として支出予定である。うち、前者についてはすでに現地研究協力者に文字起こしを依頼済みである。
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