本研究は、フランス型放課後活動支援の実態を分析し、その特徴と課題を明らかにした。平成25年度から平成27年度の間に、パリ市が運営する子どもの集団的受け入れ施設である余暇センターとパリ市学校教育課の支部において現地調査を実施し、公的機関によって提供される余暇活動の諸プログラム、とりわけ芸術文化実践とその運営方法、親の放課後活動支援との関わり方を解明した。その結果、フランス型放課後活動支援は異なる文化的、社会的出自の子どもが共生する場として機能しようとする理念を持ちながら、親の意識や制度面で克服すべき格差の課題を抱えていることが明らかになった。
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