研究課題
本研究では慢性筋痛の病態の責任要因を探り、臨床における評価・治療に繋げる。さらに、これらの指標をもとに理学療法の効果検証を進めることを目的としている。今年度も次年度に引き続き、慢性筋痛患者の病態解析を進めるため、東京慈恵会医科大学附属病院ペインクリニック外来へ通院する慢性的な非特異的背部痛患者を対象に以下の調査を継続した。対象者は1年以上続く慢性的な背部痛を有し、痛みの原因と考えられる明らかな器質的要因が認められない20歳から70歳の男女とした。1)理学的評価:疼痛部位(筋)の確認、疼痛の出現様式(運動時痛の有無とその詳細)、筋柔軟性、関節可動域を調査する。2)安静および外乱負荷(不安的立位)時の筋活動、姿勢および自律神経活動変化:筋活動変化として傍脊柱起立筋、外腹斜筋、上部僧帽筋の表面筋電図を計測する。姿勢は前額面および矢状面アライメントならびに骨盤の傾斜角度から評価する。また、自律神経指標として心電図、容積脈圧、末梢皮膚温、皮膚コンダクタンスの変化を測定する。解析は1)、2)の関連性に着目して行う。これまでに10名の慢性筋痛患者、12名の健常者の測定を行った。現在は出産育児のために研究を中断しているが、復帰後はデータ解析を進めている。
4: 遅れている
2014年6月以降、出産育児より研究活動を中断しているため
産後休暇より研究復帰した後は、慢性筋痛患者を対象とした臨床実験を継続し、データの解析・学会発表等を行う。さらに、慢性筋痛患者に対する理学療法介入を開始し、これらの効果検証を行う。
出産育児のため、研究を中断しているため
臨床実験実施に関連する物品費(測定機器、機器関連消耗品)および被験者への謝金などに使用する
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 3件)
Pain Pract.
巻: 15(4) ページ: 300-307
10.1111/papr.12173.
Pain Res Manag.
巻: 19(6) ページ: 302-308
Mol Pain.
巻: 10 ページ: 6
10.1186/1744-8069-10-6.