本研究では、量子ドット積層型ナノワイヤの分子線エピタキシー法による形成法の確立と構造評価およびその電気伝導特性の解明を行った。ナノワイヤはInAs種量子ドット上に短周期のAlGaAs/GaAs/InAs超格子を数十層積層させることで形成される。これの微細電流路応用を考え材料組成比の構成を詳しく調べた結果、Al、In、Gaがそれぞれ約19、29、52%のときオーミックかつ周辺リーク電流の少ない電流路が形成されることが分かった。さらに単一ナノワイヤ素子に対して電気伝導特性を評価した結果、1次元量子伝導の可能性を示唆する結果が得られた。本成果により光検出器などの高性能化が図れると期待される。
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