研究課題/領域番号 |
25870887
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研究機関 | 四日市看護医療大学 |
研究代表者 |
中神 克之 四日市看護医療大学, 看護学部, 講師 (20551237)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ヘルス・リテラシー / 糖尿病 / 自己効力感 / 自己健康管理 / 自己管理 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、2型糖尿病患者のヘルス・リテラシーと自己効力感が、長期的なHbA1cや食事療法や運動療法などの自己管理指標のアウトカムの変化に及ぼす影響を解明することに加えて、共分散構造分析を用いたその新しい構造化モデルの構築、糖尿病患者のヘルス・リテラシーと自己効力感のアウトカムモデル(仮説モデル)を検証し、今後の教育プログラム開発等の応用研究への研究基盤を確立することである。 今年度の研究計画は、研究協力施設の倫理審査委員会の承認を得て、対象者である2型糖尿病患者に対して、本研究への参加のリクルートと、ベースライン調査への参加・登録を行うことであった。そして、ベースライン調査に参加した対象者への、半年後の中間調査についても実施する計画であった。そのため、今年度は研究協力施設を5施設確保し、各研究協力施設に設けられた倫理審査委員会にて承認を受けた後、データ収集を開始した。研究参加へのリクルートは、研究実施計画に基づき、研究内容と方法の説明・参加依頼・同意書を用いた同意の確認という手順で行った。ベースライン調査では、既存のファンクショナル・ヘルス・リテラシー・テストを用いてヘルス・リテラシー測定する調査と、既存の2型糖尿病患者用の自己効力感尺度や自己管理尺度を用いて、自己効力感や自己管理指標を測定する調査を実施した。中間調査では、ベースライン調査を終えた対象者に対して、糖尿病患者用の自己効力感や日常生活状況に関する調査のみを実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画では、今年度にベースライン調査への参加・登録を終えて、一部中間調査を開始している予定であった。しかし、各施設の倫理審査委員会の承認の遅れや、研究開始準備の遅れ、研究開始時期のずれ込みなどによって、ベースライン調査では予定数の2~3割程度のみの対象者の確保に留まっている。研究計画としては、研究対象者のリクルート・参加・登録の遅れにより、その後の中間調査・最終調査の実施にも遅れが生じている。そのため、研究の目的の達成度も遅れている。ただし、今年度早い時期に研究に参加した対象者に対しては、計画通りに中間調査を実施できている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究計画では、来年度以降に中間調査と最終調査を実施する予定である。最終調査も中間調査と同様に、ベースライン調査を終えた糖尿病患者を対象者として、糖尿病患者用の自己効力感や日常生活状況に関する調査のみを実施する。また、今までのデータの集計と経過分析を行い、今後の研究計画へフィードバックと、その結果の公表を検討していく。 一方で、本研究の課題として、研究者のデータ収集時間の確保が困難となってきているため、研究の目的と達成度と研究計画の遅れが生じている。今後はデータ収集者を増員し、対象者のリクルート機会を増やして、研究計画の遅れを修正していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究データ収集のためのアルバイト人員確保の予算を確保していたが、研究実施の遅れによりアルバイト人員がデータ収集を行う日が減少した。その結果、予算余剰となり繰り越すことになった。
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次年度使用額の使用計画 |
データ収集のためのアルバイト人員を増員し、対象者確保の機会を増やして、研究計画の遅れを修正していく予定である。
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