脳形成期に未成熟神経細胞は発達中の血管網に囲まれた空間を移動していく。両者間で何らかの制御が働いている可能性を考え、まず移動神経細胞の形態変化を制御する機構を解析した。大脳皮質のスライス組織をタイムラプス観察などにより調べた結果、Cdk5やp27kip1、JNKなどが関与することを明らかになった。一方血管網側についてもその詳細な形成過程を解析するためにタイムラプス観察を試みたが、スライス組織片において血管網は観察の早期に退縮してしまったため正常な形態変化の様子を記録したりその分子機構を解析することは出来なかった。
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