• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

大正~昭和戦前期、東京における東アジアの思想交流

研究課題

研究課題/領域番号 25870911
研究種目

若手研究(B)

研究機関立命館大学

研究代表者

ベ ヨンミ  立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 研究員 (80612556)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード大正 / 昭和戦前期 / 東京 / 東アジア / 思想交流 / 関東大震災 / 朝鮮人虐殺
研究概要

2013年度の主な研究は、当該年度が関東大震災から90年に当る年であることから、関連する研究の深化と研究交流の進展において非常に有意義な一年だったため、震災関連研究に焦点が当てられた。
なかでも、9月に行われた関東大震災90周年国際シンポジウム「関東大震災朝鮮人虐殺から90年、国家暴力と植民地主義を超えて」(於立命館大学、立命館大学コリア研究センター、独立紀念館韓国独立運動史研究所共催)において、研究報告「朝鮮人虐殺の前奏曲と震災後もう一つの虐殺―新潟県中津川と三重県木本の朝鮮人労働者虐殺事件」を行なったことが最も主な研究実績であるといえる。なぜなら、本研究課題である大正~昭和戦前期、東京における東アジアの思想交流を考える際、1923年に起こった関東大震災は欠かせないためである。震災の際、日本の軍、自警団、民衆による朝鮮人虐殺は、日本と朝鮮、とくに被災地=虐殺地である関東一帯における日本人と朝鮮人との関係に大きな影響を及ぼした。民衆レベルにおいても思想的ネットワークにおいても同様であった。その点から、関連研究を発表し、日韓の専門家と一緒に議論した経験は今後の研究活動にとっても貴重なものとなった。
ほかにも、同年6月に行われた関東大震災90周年記念行事実行委員会の第5会学習会で行った研究報告「関東大震災時の朝鮮人留学生の動向」(於専修大学)も合わせて特記すべきであり、このような震災関連の研究報告は2014年7月刊行予定の書籍『関東大震災90周年の記録(仮題)』(日本経済評論社)に収録される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2013年度においてもっとも主力を注いだ関東大震災関連研究については上記「研究実績の概要」で述べたように、おおむね順調に進展しているといえる。ただし、留学先の学校や雑誌、学外の組織活動からみられる、東京における東アジア青年・留学生同士の思想的交流については資料調査の成果のまとめ作業がやや遅れていると思われる。

今後の研究の推進方策

まず、上記「現在までの達成度」において反省点として記した、留学先の学校や雑誌、学外の組織活動からみられる、東京における東アジア青年・留学生同士の思想的交流に関する研究を進める。2014年度には、当該時期に多くの朝鮮人留学生が集った早稲田大学を中心として、東アジアの青年・留学生同士、日本人学生と教員を含む日本社会との思想的交流について、研究協力者の日本史、中国・台湾史専門家とともに研究を進めていき、一緒に書籍としてまとめることを目標にする。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 朝鮮人虐殺の前奏曲と震災後もう一つの虐殺―新潟県中津川と三重県木本の朝鮮人労働者虐殺事件

    • 著者名/発表者名
      ベヨンミ
    • 学会等名
      関東大震災90周年国際シンポジウム 「関東大震災朝鮮人虐殺から90年、国家暴力と植民地主義を超えて」
    • 発表場所
      立命館大学衣笠キャンパス創思館(京都府京都市)
  • [図書] 関東大震災90周年の記録2014

    • 著者名/発表者名
      田中正敬、ベヨンミ
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      日本経済評論社
  • [図書] 銀幕のなかの死刑2013

    • 著者名/発表者名
      安田好弘、斉藤潤一、鵜飼哲、石塚伸一、中村一成、ベヨンミ、岡真理、高山佳奈子、池田浩士
    • 総ページ数
      135(70-80)
    • 出版者
      インパクト出版会
  • [備考] 立命館大学コリア研究センター

    • URL

      http://ricks2005.com/index.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi