天然繊維で優れた接触冷感と清涼感を有する麻の汎用を妨げている硬さや染色性を改善するため、繊維の表面改質と日本古来の技法を活用した柔軟性及び染色性の改善について検討した。 小千谷縮みの技法である「湯もみ」と空気プラズマ処理をおこなうことによって麻に柔軟性を付与できたが、条件によって染色性が低下することが判明し引き続き研究を継続中である。一方、海水に浸漬させ日光曝露する「海晒し」を実験的に試みたところ、色味の濃さが増し色止めの効果が示唆された。さらに、雪上で曝露する「雪晒し」によって、空気プラズマ処理をおこなった場合に色味を鮮やかにする効果が強まることが期待される。
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