AEDが極端条件下で使用された場合の影響を調べることを目的として研究を行った.電極パッド間に液体がある場合,パッド間に液体で経路が形成されなければ,液体の導電性によらずエネルギー損失は確認されなかった.ただし,導電性が高い液体で経路が形成されると大幅なエネルギー損失が生じる可能性があることもわかった.電極パッドの接触面積が低下した場合,貼付面が乾燥していれば目立った温度上昇は生じなかった,電気伝導性が高い液体などがあると瞬間的に発火する可能性も確認された.低温環境下において,AEDの出力低下は確認されなかったが,電極パッドの素材によっては低温で破れて使用できなくなる可能性があることがわかった.
|