第一に、限りある選択肢の中から、社会における人々のために公共的な選択を行なう問題を考察した。その際、確率的なくじによって選択を行なう状況を考えた。人々は、くじの集合に対して選好をもつものとする。選択ルールとは、各問題に対し、(一つの)くじを与える関数である。第二に、破産した企業の資産を、その企業の債権者に配分する問題を考察した。ここで配分ルールとは、各問題に対し、(一つの)実現可能な配分を与える関数である。これらの問題を公理的な方法を用いて分析した。すなわち、様々なルールの性質がどのような含意をもたらすかを理論的に分析した。
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