研究課題/領域番号 |
25870986
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 高松大学 |
研究代表者 |
藤井 明日香 高松大学, 発達科学部, 講師 (00633257)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 就労移行支援 / 職業教育 / 教員専門性 / eラーニングプログラム / Transition / Competencies |
研究概要 |
平成25年度の研究目的は,就労移行支援・職業教育を担う教員の専門性評価項目の検討及び米国において用いられている人材の評価項目及び評価基準を参考にした「就労支援・職業教育を担う教員の専門性向上プログラム」の開発であった。この目的を達成するための具体的な実施計画は,(a)業務・役割を精査するための基本的な枠組みの精選,(b)評価基準の選定,(c)知識・スキルの選定及び評価項目の精選について,その内容の妥当性を検証することであった。(a)業務・役割を精査するために代表研究者がこれまでの研究成果から得た基礎的枠組みを,複数の所属学会において研究発表し,研究者・実践者との意見交換を通じてこの基礎的枠組みに対する見解の一致を図り,就労移行支援及び職業教育を担う教員の業務役割の範囲の精選を行った。(b)評価基準の選定においては,The Council Exceptional Children Division of Career Development and Transition【以下,DCDT】の開発している"Transition Specialist Competencies"を参考に,既存研究結果との成果とDCDTが教員に求められる知識・スキルの領域及び内容の比較検証を行い,本研究の教員の評価項目及び評価基準として妥当であると考えられる内容を整理した。またこれらの(c)知識・スキルの選定及び評価項目及び評価基準の選定については,就労移行支援及び職業教育に精通する特別支援教育領域の研究者3名及び職業リハビリテーション領域の研究者1名と共に協議を行い,その評価項目の妥当性及び評価基準の選定について検討した。またこれらの研究者1名の主催した研修に参加した現職教員8名,学会発表において意見交換した現職教員5名からも,本研究についての見解及び内容への要望について情報収集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究を遂行において,平成25年度実施計画(c)知識・スキルの選定及び評価項目及び評価基準の選定において,より効果的であると考えらえる評価基準の選定が確定しておらず,研究協力者と協議を継続している。DCDTが採用している評価基準以外にも,Transition Specialistの評価基準として採用されており,妥当であると考えられる基準について追加で情報収集する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
H26年度5月に米国NSTTAC【National Secondary Transition Technical Assistance Center】の開催する2014 Annual Capacity Building Instituteへ参加し,資料収集を行うことで遅滞しているH25年度研究計画(c)を解消する。またDCDTにおいて米国で実働しているTransitonSpecialist e-learning programの研究成果及び課題に関する情報収集し,H26年度研究計画(e)eラーニングシステム(試作)の構築に必要になる教材及びWeb学習システム作成における必要条件及び内容を確認する。またこれらの成果を基にeラーニングシステムを試作する。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初予定本年度予算から物品請求として使用したPC購入費が高くなったと同時に,計画時に予定していなかった情報及び資料収集として参加した日本教育工学学会及び広島大学で開催された西日本地区進路指導担当教員専門性向上セミナーへ参加したことで,当該年度の当初予算が不足した。また平成26年度5月に参加するNSTTAC主催のConferenceにおいて情報及び資料収集するにあたり,航空券購入のための経費が必要になった為,補助金の追加が必要になった。 次年度使用額は,H26年度5月に参加するNSTTACConferenceへの旅費の一部として使用される予定である。
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