先天性横紋筋融解症患者由来の皮膚線維芽細胞からiPS細胞を樹立した。MyoDを遺伝子導入して、骨格筋へ分化誘導した。38度の熱刺激を加え、培養液をタンデム質量分析で解析した。健常者と比較して、CPTⅡ欠損症に特徴的なC16が増加しており、治療薬として期待されているベザフィブラートにて代謝が改善することが分かった。これらの結果は、先天性代謝疾患において、ヒトiPS細胞は有用であることを示している。 iPS筋細胞の実験が、誘発試験と同様の効果が得られたものと考えられる。この研究により、病態をin vitroにおいて再現する疾患モデルを構築することができ、iPS細胞の特徴を活用できる。
|