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2015 年度 実績報告書

ヴィゴツキーの児童学理論を中心とした子どもの社会文化的移行に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25871008
研究機関福岡女学院大学

研究代表者

岡花 祈一郎  福岡女学院大学, 人間関係学部, 講師 (50512555)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード移行 / 保幼小連携 / ヴィゴツキー / 児童学
研究実績の概要

今年度は、最終年度ということもあり、成果とりまとめとその発表を行った。ヴィゴツキーの児童学研究のなかにある「心的体験」という概念を使い、家庭と就学前施設、小学校への就学などの移行に焦点を当て、そのプロセスにおける子どもの変化について保育・教育実践を分析した。移行とは単なる環境の変化だけではなく、移行にともない教師や友だちなどとの向き合い方が内的に変化していくことを明らかにした。それは遊びへの姿勢や学びへの姿勢の変化であり、発達の社会的状況として理解されることが指摘された。このようなことから、本研究から導き出された社会文化的な視点をふまえると、「小一プロブレム」などに代表されるように発達の「危機」としてネガティブに評価されがちであるが、発達の契機として理解されるべきものであることが示唆された。
また、就学移行カリキュラムについても分析を行った。特に「読み、書き、算数(3RS)」といった就学準備教育ではなく、遊びを中心とした教育内容を柱としたカリキュラムとしてTool and Mind カリキュラムを手がかりとしたプログラムを構想した。具体的には、就学前のアプローチカリキュラムとして遊びを中心とした「学校ごっこ」プログラムを実施し、小学校への期待や不安などを丁寧に扱った内的な育ちを支えるプログラムを施行し分析した。
以上の成果は、日本保育学会、ヨーロッパ乳幼児教育学会(European Early Childhood Education Research Association)で学会発表された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 遊びを中心としたアプローチカリキュラムの可能性―保育園における「学校ごっこ」実践の検討を通して―2016

    • 著者名/発表者名
      岡花祈一郎・津川典子・七木田敦
    • 雑誌名

      幼年教育研究年報

      巻: 38 ページ: 12-21

    • オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 障害のある子どもに関する就学前施設と 小学校の連携についての実態調査2016

    • 著者名/発表者名
      越中康治・濱田祥子・朴信永・八島美菜子・岡花祈一郎・ 中西さやか・廣瀬真喜子・若林紀乃・松井剛太・山崎晃
    • 雑誌名

      幼年教育研究年報

      巻: 38 ページ: 54-62

    • オープンアクセス
  • [学会発表] The Meaning of “Pretend Play of Scool” in Preschool Years : Sociocultural Approach for Transition to School.2015

    • 著者名/発表者名
      Kiichiro Okahana
    • 学会等名
      European Early Childhood Education Research Association
    • 発表場所
      Universitat Autonoma de Barcelona,Spain
    • 年月日
      2015-09-07 – 2015-09-10
    • 国際学会
  • [学会発表] 就学移行期における子どもの遊びと学び概念の再考2015

    • 著者名/発表者名
      岡花祈一郎
    • 学会等名
      日本保育学会
    • 発表場所
      椙山女学園大学(名古屋市千種区)
    • 年月日
      2015-05-09 – 2015-05-10

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公開日: 2017-01-06  

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