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2014 年度 実施状況報告書

腸内細菌を指標とした運動適応の検証

研究課題

研究課題/領域番号 25871017
研究機関山形県立米沢栄養大学

研究代表者

加藤 守匡  山形県立米沢栄養大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20399330)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード呼気水素濃度 / 等速性脚筋力 / 長座体前屈
研究実績の概要

運動もエネルギー代謝や消化管運動に影響を与える。本研究はラクツロース摂取後に腸内細菌により生産される水素を呼気より測定し運動能力や形態、ストレスホルモンとの関連を検討した。被験者は健常女子学生20名(身長158.1±5.6cm、体重52.6±6.3kg、BMI21.0±2.2kg/m2)を対象とした。各被験者は、携帯や呼気水素濃度、運動能力として有酸素能力、脚筋力、全身反応時間、日常の身体活動量、ストレスホルモンとして尿中コルチゾールを測定した。呼気水素濃度は、6時間以上の絶飲食後に体重当たり0.5gのラクツロースを小麦粉50gに添加しそこに同量の水を加え蒸した試験食を摂取し、試験食摂取後3時間までは10分毎に、3時間以降から8時間目まで20分毎に測定した。有酸素能力は自転車エルゴメーターを用いて最大下負荷からの最大酸素摂取量を推定した。脚筋力はペダル回転式の装置を用いて角速度50rpmで等速性脚筋力を測定した。長座体前屈は、最大前屈時の移動距離を2回測定し数値の良い方を採用した。身体活動量は加速度計を1週間装着し1日の平均身体活動量を評価した。尿中コルチゾールは夜間蓄尿より評価し、体格よる影響を最小限にするためクレアチニン値で補正した。呼気水素濃度の最大値は330.0±68.9分で出現し、増加率はPre値に比較し12.06±7.19を示した。この増加率は、等速性脚筋力(r=-0.791)と長座体前屈(r=-0.849)と負の相関関係が認められ、脚筋力や長座体前屈の数値が高い者ほど呼気水素濃度のPre値に対する相対的上昇値が低かった。腸内細菌より産生された呼気水素濃度は運動能力と関連があることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度は試験食摂食後の呼気水素濃度の変化と運動能力や形態、ストレスホルモンとの関連を検討することが出来た。そして、試験食摂取後に腸内細菌により生産される水素濃度の上昇が運動能力(筋力や柔軟性)と関連する可能性が示唆された。

今後の研究の推進方策

今後は糞便サンプルを用いてバクテロイデス属、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属の構成比と運動能力との関連について検討する。また、1週間の平均的な栄養摂取状態を評価するために食摂取頻度調査を用いて栄養摂取状況を評価や自律神経活動についても評価を加えていく。

次年度使用額が生じた理由

実験用の消耗品(固定テープやプリンターインク、記録用紙)などの分量が軽減されたため。

次年度使用額の使用計画

実験の消耗品(固定テープ、記録用紙など)に用いる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] ラクツロース摂取後の呼気水素濃度の上昇値と運動能力との関連2014

    • 著者名/発表者名
      加藤守匡、平良拓也、小川静香
    • 学会等名
      第69回日本体力医学会
    • 発表場所
      長崎大学教養教育棟2 階A-24番教室
    • 年月日
      2014-09-19 – 2014-09-19
  • [図書] ニュー運動生理学2014

    • 著者名/発表者名
      編集宮村実晴、Section 7-4 加藤守匡
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      真興交易(株)医書出版部

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公開日: 2016-06-01  

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