研究課題/領域番号 |
25871022
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研究機関 | 園田学園女子大学短期大学部 |
研究代表者 |
中見 仁美 園田学園女子大学短期大学部, その他部局等, 助教 (80469212)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | Family System Test / 家族構造 / 家族アセスメント |
研究実績の概要 |
本研究は、①日本での標準化にあたり、これまで申請者が蓄積してきた研究結果より推測される、Family System Test (FAST)で使用する検査器具の仕様を一部変更し、その可能性を見出したが、さらにデータを蓄積し、日本の家族にも適用可能であること、②規定の検査方法(検査対象は子ども限定)による一面的な家族構造の評価だけではなく、父母の測定も行い、三者間(父母子)の評価のズレを多面的にとらえる新しい評価軸を加え、その評価方法を検証し、FASTにおける新しい評価システムを構築することを目的としてきた。 今年度は、これまでに蓄積したFASTのデータから二者間(母子)のデータを抽出し、日本独特の家族構造の把握を中心に研究を進めた。欧米では、力関係において親子の世代間境界が明確である家族関係構造が多い。しかし、日本では親と子の世代間境界が曖昧で、特に力関係においてその特徴が顕著に現れている。その結果を踏まえ、日本における標準化では、力関係を表すブロックの高さを低くし、日本の家族をより表現しやすくすることで、新しい評価軸として検討している。現在、新しい評価軸を加えた検査を実施し、データを集めている段階である。来年度には、統計処理を行った上で、学会発表、論文投稿を行う予定としている。今後はこのように本研究によって、これまで子どもが捉えるFASTによる家族認知のみであったが、母親というほかの家族メンバーのFASTの家族認知を得ることで、基礎研究から臨床応用に生かせるFASTの新たな評価システムを構築することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
申請者の勤務校の生命倫理委員会において承認を得て,現在調査を継続している。しかし,なかなか研究協力を得られない状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
研究が大幅に遅れていることから,研究協力者の募集推進をさらに積極的に行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成28年度にFASTの研究協力者を募り、解析結果を学会にて発表する予定であったが、当初の予定人数より集まらなかったため、計画を変更し次年度に再度募集をかけるため、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
このため、再度の研究協力者の募集と学会での発表を次年度に行うこととし、未使用額はその経費に充てることとしたい。
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