本研究では,応力聴診器及びピエゾフィルムと超高入力インピーダンス接触型表面電位計を用いた欠陥検出の可能性を検討するため,擬似欠陥としての切欠きを有する平滑試験片に一定繰返し荷重を負荷し,切欠き付近のひずみ分布及び電圧分布を測定した。その結果,応力聴診器によるひずみ分布及びピエゾフィルムを用いた電圧分布は,切欠き深さが最大となる位置で最大ひずみ値,最大電圧値を示すとともに,これらの最大値は荷重振幅の増大に対し線形的に変化することがわかった。これらの実験結果より,本研究の提案手法が欠陥検出の可能性を有することが示唆された。特に,応力聴診器を用いた場合はその簡便性,利便性から今後の展開が期待される。
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