InやSeを含まないCu2GeS3 (CGS)薄膜を蒸着・硫化法を用いて作製し,そのCGS薄膜を光吸収層に用いて,glass/Mo/CGS/CdS/ZnO:Al/Al構造の太陽電池素子を形成した。得られた薄膜の平均組成は,ほぼ化学量論組成であり,X線回折より薄膜はCGSであることが確認された。また,光学測定からバンドギャップは1.5-1.6 eVと見積もられ,可視光領域において10000 cm-1台の光吸収係数を持つことを明らかにした。この方法により作製したCu2GeS3薄膜太陽電池において,開放電圧380mV,短絡電流密度12.6 mA/cm2,曲線因子0.355,変換効率1.7%を得た。
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