今年度はグラフェンへの欠陥導入とトランジスタプロセスの確立を目指し研究を行ってきた。研究初期段階では欠陥のないグラフェンに対しエッチング装置により欠陥を導入することを行ってきたが、グラフェン合成時の冷却プロセス中に水素を加えることによって容易に欠陥導入が可能であることが明らかとなった。 トランジスタのプロセス確立についてはバックゲート型トランジスタを作製し、グラフェン特有のV字型の特性を示しトランジスタ動作に成功している。更に研究をすることで従来の転写技術を用いない場合でも構造を工夫することで、トランジスタ動作する技術を開発し、当初の目的であるトランジスタ動作に加え、新たに新しい技術を開発することができた。
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