人体に無害で栄養や風味に悪影響を与えない微高圧炭酸ガス処理による微生物の不活化効果を調査した。酵母と真正細菌の実験結果比較から、この不活化メカニズムは、微生物細胞内の酸性化に起因することが推察された。本研究では、微高圧炭酸ガス処理による酵母および真正細菌細胞内のpH変動と不活化の関係を確認するために、加圧条件下での細胞内pH挙動についてpH感受性蛍光プローブを用いて調査した。その結果、真正細菌は細胞質酸性化が確認でき、酵母では液胞内酸性化が確認された。このことより、微高圧炭酸ガス加圧処理の不活化には細胞内pHの低下が大きく影響していることが明確となった。
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