前年度に、マラ工科大学(マレーシア)と沖縄高専において技術者育成のカリキュラムの教育実践を行った結果を踏まえ、本年度は開発したシステムの評価および検証を行うとともに、技術者育成カリキュラムの教育実践およびその評価に主眼を置き研究を遂行した。前年度に実践したカリキュラムの評価を行い、その結果から技術者育成支援LMSと多機能演算システムの改善項目を抽出し、各システムの改修を行った。また、琉球大学とビクトリア大学(カナダ)の大学院生がリーダーとなり、高専の学生と連携してV字モデル技術者育成支援のカリキュラムを実践した。その際、プロジェクトに参加する学生が各自の役割分担を明確にし、V字モデルを意識しながら実習を行うことができた。本プロジェクトにより作成した課題の報告会を実施し、発表内容を撮影し技術者育成支援LMSに動画としてアップロードし、連携校の教員が評価を行った。難易度の低い実習においてもV字開発を意識しながら学習し、LMSを導入することで受講者どうしの進捗管理や国内外(日本・カナダ・マレーシア)の大学との連携を図ることができ、実践的な設計概念を習得することができた。本研究で提案する実践的な技術者育成カリキュラムを導入することで、国内外の大学生と高専学生とチーム・ベースのプロジェクトとして実習を行うことで、国際連携型の実践的な人材育成を行うことができ、これらの成果は、海外展開を行う企業での技術者育成を支援するものとして有用であると考える。
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