研究課題/領域番号 |
25871056
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
嘉治 寿彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90463794)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 有機半導体 / 薄膜成長 |
研究実績の概要 |
共蒸発分子誘起結晶化法は、研究代表者らが最近、有機薄膜太陽電池への応用を意図して考案した、真空蒸着中に液体を導入することで有機混合膜の結晶化を促進する手法である。しかし、研究を進めるうちに、この手法は有機混合膜の結晶化に限らない、真空蒸着法の本質的な拡張法であることが明らかになってきた。 本研究では、この共蒸発分子誘起結晶化法の適用範囲を結晶性有機半導体のみならず、アモルファス性の有機半導体材料・無機金属材料・無機金属酸化物材料・アルカリハライド材料などの異種材料へ拡張することを目的としている。 前年度から今年度にかけて、まず、結晶性半導体としてC60・H2Pc他フタロシアニン類、ルブレンなど、アモルファス性有機半導体材料としてAlq3などを用いて共蒸発分子誘起結晶化法による薄膜成長をおこなってきている。また、蒸着装置を改造して、共蒸発分子誘起結晶化法による薄膜成長制御の精密化も引き続き進めており、様々な条件において、共蒸発分子誘起結晶化法が再現性よくおこなえることを確認した。 また、今年度は上記に加えて、蒸発速度と粒子サイズの関係を材料系を拡張して解析するとともに、その結果を学会・論文発表する予定であったが、年度途中に研究代表者の所属研究機関の変更により、研究設備の移設や整備、設備変更に伴う実験条件の変化が生じた。そのため、計画を変更し、既知材料による実験条件の再現性の確認を優先しておこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
蒸発速度と粒子サイズの関係を材料系を拡張して解析するとともに、その結果を学会・論文発表する予定であったが、研究代表者の所属研究機関の変更により、研究設備の移設や整備、設備変更に伴う実験条件の変化が生じた。そのため、計画を変更し、既知材料によおる実験条件の再現性を確認することとしたため、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
材料系の拡張による解析を引き続きおこなう。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、蒸発速度と粒子サイズの関係を材料系を拡張して解析するとともに、その結果を学会・論文発表する予定であったが、研究代表者の所属研究機関の変更により、研究設備の移設や整備、設備変更に伴う実験条件の変化が生じた。そのため、計画を変更し、既知材料によおる実験条件の再現性を確認することとしたため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
このため、材料系の拡張による解析と学会・論文発表を次年度に行うこととし、次年度使用額はその経費に充てることとしたい。
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