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2013 年度 実施状況報告書

博物館展示の再編過程の国際比較による「真正な文化」の生成メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 25871066
研究種目

若手研究(B)

研究機関国立民族学博物館

研究代表者

太田 心平  国立民族学博物館, 民族社会研究部, 准教授 (40469622)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード博物館経営学 / 国際研究者交流 / 国際情報交換 / 文化の監査 / モラル・グレイゾーン
研究概要

各国の民族学博物館では、韓国・朝鮮文化の展示が劇的に改装されつつある。本研究では、諸博物館で同時進行するこれらの改装作業を調査し、各準備過程の共通点と相違点を明らかにする。
本研究の目的は2つある。第1は、韓国・朝鮮研究の立場から、民族学、特に知識人類学の分野に理論的に貢献することである。韓国・朝鮮の「真正な文化」が再編される様相を、深層的かつ総合的に分析することで、民族文化の権威的知識が生成されるメカニズムの解明に寄与する。第2は、博物館展示学に寄与するためのもので、展示の準備過程の国際比較である。同時に進む同類の改装作業を包括的に精査して、展示実践の過程と、近未来の博物館像を演繹的に解明する。
本年度には、日本、米国、ロシアにある3つの民族学博物館で、インタビュー調査および参与観察調査をおこなった。この作業で明らかとなったのは、博物館の展示を創りあげる唯一の主体は学芸員だというこれまでの定説が、大きな誤りを含んでいるということである。実際のところ、展示というものがどういう内容や形態になるかは、学芸員以外の博物館職員、および展示に関わる外部業者の裁量により、大きく左右されることがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

一年目であるにも関わらず、第一次報告として学会発表をおこない、それをロシア語で公刊する資格をえた。また、第二次報告として日本語の論文を公刊できた。

今後の研究の推進方策

引き続き、日米両国での現地調査にもとづいた研究をつづけることにくわえ、韓国でも現地調査をおこなっていく。

次年度の研究費の使用計画

ロシアで第一次成果報告をおこなうさい、学会主催者側から旅費を支給されたため。
次年度の現地調査において使用する計画である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 民博の舞台裏で――展示にまつわる人びととその業務上の裁量2014

    • 著者名/発表者名
      太田心平
    • 雑誌名

      民博通信

      巻: 144 ページ: 2-7

    • 査読あり
  • [学会発表] Identities and Regulation in Museum Backyards2013

    • 著者名/発表者名
      Shimpei Cole Ota
    • 学会等名
      International Workshop "Documentation and Recording of the Ethnographical Objects in the Museums"
    • 発表場所
      Russian Museum of Ethnography
    • 年月日
      20130925-20130925
    • 招待講演
  • [備考] 博物館展示の再編過程の国際比較による「真正な文化」の生成メカニズムの解明

    • URL

      http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/project/other/kaken/25871066

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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