研究課題/領域番号 |
25871078
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | (財)日本モンキーセンター |
研究代表者 |
赤見 理恵 (財)日本モンキーセンター, その他部局等, 学芸員 (50414107)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 動物園 / 博学連携 / 教材開発 / 利用者研究 / 博物館 |
研究概要 |
2008年に公示された新学習指導要領では、理科や生活科などで動物について学ぶ機会が増え、社会教育施設との連携が推奨されている。しかし博学連携に関する先進的な教育実践研究が積み重ねられる一方で、実際に動物園水族館で学習する多くの学校や来園者は「ただ見学するだけ」というのが現状である。本研究では、複数の動物園水族館について博学連携事例と学習プログラムの実施状況を調査するとともに、日本モンキーセンターの利用者を対象に博学連携実践事例の一般化を試み、そこから得られた知見を動物園水族館における博学連携推進の一助としたい。H25年度は以下の調査および成果発表をおこなった。 1.教員へのアンケート調査、ヒアリング調査:平成25年度に日本モンキーセンターへ学習目的で来園した学校の教員へ事後アンケートを実施し、9月から3月の間に合計63校、207名の教員より回答を得た。また学校訪問による教員へのヒアリングや、日本モンキーセンターへ下見に来られた教員へのヒアリングを随時実施し、動物園の学習利用の現状や、教員の期待について調査した。 2.動物園や水族館へのヒアリング調査:平成26年度に実施する予定である。 3.成果発表:平成25年12月に福岡で開催されたAZE(Asian Zoo Educators’Conference)にて、「What do students learn "before" visiting a zoo? - An analysis of questionnaires for teachers.」と題して、教員へのアンケート調査の一部をまとめ、ポスター発表をおこなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成25年度に実施予定であった3つの計画について、2つは計画通りに実施できたものの、1つ(動物園や水族館へのヒアリング調査)は実施することができなかった。理由は、スケジュール調整が困難だったことによる。すでに日程調整をすすめているので、平成26年度には実施をしたい。 「教員へのアンケート調査、ヒアリング調査」および「成果発表」については計画通り実施することができ、日本モンキーセンターで実際に行っている学習プログラムを体験した教員からのさまざまな意見を聞くことができた。成果発表の機会は12月だったことから、平成25年度の調査の中間段階で発表することとなったが、特に事前学習教材へのアイデアについては、当方が想定していなかった新たなアイデアを得ることができた。
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今後の研究の推進方策 |
1.教員へのアンケート調査、ヒアリング調査の継続:現在実施している手法を継続し、多くの教員からの意見やアイデアを集めたい。 2.動物園や水族館へのヒアリング調査:平成25年度に実施できなかった調査を含め、複数の動物園水族館について博学連携事例と学習プログラムの実施状況を調査する。 3.事前学習用貸出し教材の作成:平成25年度の調査を踏まえ、平成26、27年度に事前学習用の貸出し教材を作成する。当初はビデオと教員用資料を想定していたが、平成25年度の教員へのアンケートよりワークシート等への要望も多く聞かれたことから、教材の追加も含め検討していく。
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次年度の研究費の使用計画 |
動物園や水族館へのヒアリング調査を実施できなかったこと、およびアンケート入力等の作業を外部委託せずに実施したことによる。 平成26年には、平成25年度中に実施できなかった動物園や水族館へのヒアリング調査を実施するとともに、アンケート入力等を外部委託、もしくはアルバイトを雇用して実施する予定である。
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