東日本大震災津波により被災した地域のうち、地盤沈下した塩害長期化が継続する農地において、圃場内外の地表水から地下に淡水を供給することで海側からの塩水侵入を抑制する手法を提案した。本手法により塩水領域を上昇させることなく畑地の排水が可能であることを数値解析により明らかにした.この手法を現地で運用するためのSCADAシステムを構築した。本システムは地下水ECと地表水のモニタリング値からバルブ、ポンプの自動制御により予防的に地下水に給水制御を行い,塩水領域を低減させるアルゴリズムを実装している.これらの手法は、塩水侵入抑制と農地汎用化を兼ねた塩水対策手法として津波被災農地への適用が期待できる。
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