マルチスケール数理モデルの構築を目標として掲げ、疾患動態を記述した数理モデルの作成に取り組んできた。本研究では、常微分方程式を用いて、変数間の相互作用を記述した数理モデルを構築し、数値計算によってシミュレーションを実施する手法を中心に進めた。表皮の大多数を占める細胞であるケラチノサイトを標的として、炎症反応が表皮組織レベルでどう拡大し、維持されるかに関する数理モデルを構築して解析した。プロテアーゼ活性と免疫応答の相互作用によって、また、持続的な炎症反応が表皮組織レベルで維持される仕組みをまとめ、ただいま論文として投稿中である。どのような数値計算スキームが適しているか検証した。
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