当該研究では,液体クロマトグラフィー三連四重極型質量分析を用いた「ワイドターゲットメタボロミクス」のためのデータ解析基盤を構築した.三連四重極型質量分析装置はMultiple Reaction Monitoring法を用いることにより,高い選択性を持った代謝物の高感度分析が可能である.しかしながら,粗抽出物を分析する際得られる複雑なクロマトグラムから客観的に目的化合物を判定する基準ならびに大規模検体分析に特化したソフトウェア最適化は行われていなかった.そこで同定の信頼性を担保し,かつ本来の目的である定量メタボロミクスを円滑に実行するためのソフトウェアMRMPROBSを開発した.
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