卵巣明細胞腺癌細胞株4種類をパクリタキセル感受性の低い細胞株2つと高い細胞株2つに分け、蛍光標識二次元ディファレンスゲル電気泳動法(2D-DIGE)を用いて、パクリタキセル感受性の低い細胞株で共通して、タンパク発現の高いスポット4つを同定し、このうち1つのスポットからラボネームprotein 1を同定した。 Protein 1は他の癌では抗がん剤耐性を引き起こしているとの報告があるが、卵巣明細胞腺癌ではその報告がなく、卵巣明細胞腺癌における新たなパクリタキセル感受性マーカーとなり、分子標的治療で標的とすることによって卵巣明細胞腺癌のパクリタキセル感受性を上昇させる分子である可能性が示唆された。
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