抗酸菌の代謝機構は、細胞内寄生性に影響を及ぼすことが知られているが、その詳細なメカニズム等は不明である。本研究では代謝機構の解明を目指し、多面的なアプローチにより解析を試みた。栄養成分の代謝能解析では、一部の抗酸菌が他とは異なる窒素源の代謝機構を持つことが明らかとなった。一方、抗酸菌の菌体内代謝成分の動態解析を実施した結果、特徴的な代謝産物の動態を示すことが判明した。さらに、代謝の動きを適切に評価し得る遺伝子マーカーについても、その一部を同定することが出来た。依然として、抗酸菌の代謝機構は多くの点で未解明であるが、本研究の結果はその一端を明らかにしたものであると考えられる。
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