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2015 年度 研究成果報告書

社会的ストレスの環境要因がうつ病態の形成に与える影響についての基礎的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 25871162
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 精神神経科学
実験心理学
研究機関公益財団法人東京都医学総合研究所

研究代表者

松田 芳樹  公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 主任研究員 (00409781)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード社会的ストレス / うつ病 / ラット / 社会的回避行動 / 睡眠障害 / 脳波 / イミプラミン
研究成果の概要

社会的ストレスの環境要因がうつ病態の形成に与える影響を調べるため、社会的敗北ストレスを改変した新しいモデルを確立した。小型のSDラットと大型のBNラットを用いた社会的ストレスは、SDラットに接触回避行動とヒトのうつ病に類似した睡眠異常を引き起こした。イミプラミンは睡眠異常を有意に改善したが、回避行動に対しては一定数に無効であったため、このモデルは難治性うつ病を反映していると考えられた。ストレスに用いる系統の組み合わせを変えると被検ラットの接触行動は亢進したことから、同じストレスの負荷方法を用いても被検ラットがストレスを嫌忌情報と認識するか否かで、得られる行動学的表現型は異なることが示唆された。

自由記述の分野

神経生理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で確立したストレスモデルは、従来のモデルに比べて、うつ病様行動の指標とされる社会的回避行動を高率で誘発させることが可能であり、モデル研究においてこれまで報告されたことのない、長期持続型の睡眠異常を呈する。うつ病に伴う睡眠障害の病態は未だ不明な点が多く、さらに睡眠障害はうつ病のリスクファクターになり得るため、このモデルはこれらの諸問題を解決するための重要なツールになると考えられる。また、モデルへの試験薬剤の投与開始時期をストレス前やストレス期間中または終了後などに設定することで、予防薬や治療薬の選定試験を容易に行うことができるため、新しい薬剤のスクリーニングにおける有用性が期待できる。

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公開日: 2017-05-10   更新日: 2021-02-19  

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