本研究の目的は、乳がん罹患に起因する問題にピアサポートを活用しながら、乳がんサバイバーとして地域で生きていく生活の質を高める包括的支援システムを構築することである。【研究A】研究対象者は、Cancer Net Japan主催の「がん体験者コーディネーター養成講座」を受講しピアサポーターとして活動している乳がん患者10名。データ収集は半構成面接法で、質的帰納的分析を行った。【研究B】ピアサポートを受けた乳がん患者26名と受けていない患者80名に対して質問紙調査を行った。本研究結果から、乳がん体験者として乳がん患者、ピアサポーターの双方の生活の質を考慮に入れた支援体制の整備の必要性が示唆された。
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