研究実績の概要 |
本研究は筋力トレーニングや運動強度が2型糖尿病や前糖尿病の発症とどのように関連するかを明らかにすることを目的としている。 最終年度である2015年度の成果として、日本人労働者約2万6千名(30~64歳)において、筋力トレーニングは2型糖尿病発症と予防的に関連したことをアジアで初めて報告することができた(Kuwahara et al., J Diabetes Investig, 2015)。同じ労働者集団において、余暇の運動量・強度、運動の種類、仕事中の身体活動、通勤徒歩と2型糖尿病発症との関連について検証を行った結果も報告した(BMC Public Health, 2015)。また、前糖尿病の代わりに、メタボリックシンドローム発症に対して、余暇の運動量・強度、仕事中の身体活動、および通勤徒歩時間がどのように関連するのかについて、日本人労働者約2万2千名強を対象として報告した(Kuwahara et al., Endocrine, in press)。さらに、これら身体活動と抑うつ症状発症との関係についても検証を行い、余暇運動量は抑うつ症状発症リスクとU字型の関連を示すことなどを報告した(Kuwahara et al., Int J Behav Nutr Phys Act, 2015)。余暇運動と前糖尿病発症との関連についても検証を行い、日本疫学会学術総会にて報告を行った。得られた成果は学術誌への投稿を予定している。
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