本研究では、化学物質の有害性の強さを予測する手法開発を行った。まず、(独)製品評価基盤機構の「初期リスク評価書」に記載のあるラットとマウスのデータを整理しデータセットを構築した。そして、次の2つの成果を得た。a) あるエンドポイントでの有害性の強さを他のエンドポイントでの有害性データから予測する統計モデルを、構造方程式モデリングを用いて開発した。b) 短期暴露実験での有害性データを長期暴露実験に外挿するための有害性換算係数(アセスメントファクタ)をエンドポイントごとに定量化した。また、データセットに基づく研究の他に、複数物質による複合暴露のリスク評価を定量的に行うための統計解析手法も構築した。
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