研究成果の概要 |
本研究では、菌根菌の一種であるCenococcum geophilumが、休眠体中に高濃度で含んでいる4,9-dihydroxyperylene-3,10-quinone(DHPQ)の役割を明らかにすることを目的とし、“構造強化材の機能”、“電子伝達媒体の機能”、および“抗菌材の機能”について検証した。その結果、DHPQには錯形成能や抗菌能が認められなかった。その一方で、DHPQと菌核粒子には共通して強いラジカル活性が認められた。これらのことから、DHPQは電子伝達媒体、あるいはラジカル暴露から生体を防御する役割、を担っているものと考えられた。
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