本研究は,音の聞こえるエリアと聞こえないエリアを多数のスピーカを用いて精度よく形成することを目的とする.(1)直線アレイや円形アレイを用いて,空間フーリエ変換に基づく,音の聞こえるエリアと聞こえないエリアを精度よく形成する方式を提案した.(2)直線アレイや円形アレイを用いて,スピーカの近くでのみ音が聞こえる水平面の近傍エリア再生方式を提案した.(3)直線アレイと円形アレイを併用し,上下にも音が広がらない3次元的な近傍エリア再生方式を提案した. これらの成果は,スピーチプライバシー,パーソナルオーディオ,および多言語同時再生技術などで非常に有用となると期待できる.
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