これまでに、Clostridium acetobutylicumへ電極から電子を供給する(電気培養)によりブタノール生産量を顕著に向上することに成功している。そのメカニズム解明を目指し、本研究では通電時と非通電時での比較トランスクリプトーム解析を実施した。10分間の通電によって転写量が増減した472遺伝子の情報から、通電により遺伝子発現をON/OFFする制御機構およびブタノール増産メカニズムが推定された。また、ブタノールによる発酵阻害を回避するため、有機溶媒を培養液に重層した二相式電気培養法を考案し、既存の一相式電気培養よりブタノールの生産量を約5倍向上させることに成功した。
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