出発機の効率化については、空港内の地上出発機がスポットから滑走路へ向かう途中に、不要な燃料消費をおさえるために、スポットで意図的に待機し出発を遅らせる手法について検討を行った。昨年度開発した不確定性を考慮したシミュレーション手法を用いて、出発機にスポット出発時間を割り当てる手法を開発した。最適化手法として、新たにタブーサーチ手法を用いることで、従来手法に比べてさらなる効率化をはかることができることを確認した。その内容について、国際学会にて発表を行った。 到着機の効率化については、現状設定されている飛行方式の改良を行うことで効率化をはかる方法について検討を行った。本年度は、航空会社から実際の飛行データを取得し、その検証を行うと同時に、実在の飛行方式を対象として、最適化手法を用いた設計手法の開発を行った。これらについて、国際学会にて発表を行った。また、データ分析結果から、パイロットによりその飛行が大きく異なることがわかり、飛行方式の改良により多くのパイロットの飛行が改善できる可能性が高いことが明らかになった。これらについては、飛行方式を実際に設計している方々とも議論を行うことにより、実際に方式改善が可能であることも確認できた。
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