研究課題
本年度は曲率半径80mmの球面型マイクロチャンネルプレート(以下球面MCP)の試作を完成させた。前年度までの検討に基づき、ピーク材とステンレス材を用いた球面MCPの保持機構を制作し、レジスティブアノードと組み合わせたアッセンブリを完成させた。昨年度に準備した真空装置の中に、上述の球面MCPアッセンブリを設置し、十分な時間真空引きし、1E-4Paを下回る真空度に到達した。その後、アッセンブリの小さな隙間などに付着した水分が原因となる放電事故を起こさないように、ゆっくりと(0.1kV/5min.)高圧を上昇させ、最大3.5kVまで達成できた。この高圧値ならば、MCPの電子増倍を十分に機能させることができ、レジスティブアノードによる20μm程度の空間分解が可能である。意図的に球面収差を作り出すレンズを用いて、スポットが平面ではなく球面上に集まるような試験用光学系を作成し、紫外線を用いた球面MCPの評価試験を行い、想定とおりの性能が出ていることを確認した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)
Geophysical Research Letters
巻: 42 ページ: 1662,1668
10.1002/2015GL063272
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