本研究は,強制対流熱伝達に現れる非定常熱流動現象の伝熱メカニズムを解明するため,高空間分解能で計測可能な速度場と温度場の同時計測システムを構築することを目的としている.後向きステップ流れで現れる非定常熱流動現象に着目し,高速赤外線カメラによる温度計測から時空間的に変動する熱伝達率を復元した.また,同一空間の3成分の速度分布を計測した.流れと熱伝達の空間変動は流れ方向や高さ方向速度と熱伝達率変動と高い相関があり,スパン方向速度と熱伝達率にはスパン方向の位相遅れがあることがわかった.空間的な周期構造が存在していることを実験的に示した.
|