活性型K-ras変異が誘導するオートファジーと、それに依存した抗原提示機構を検討した。K-rasの変異を持たない不死化した正常細胞株に活性型K-ras変異(G12V)遺伝子を導入したところ、高活性オートファジーが誘導された。それに伴い、オートファジーを介したCTLエピトープが生成されるようになった。これらのことから、K-rasの変異を持ち、高活性オートファジーが働いている膵臓癌においては、抗原提示機構としてその過程を利用していることが推測された。このことからがん免疫において新たな抗原提示機構の可能性が示唆された。
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