研究課題/領域番号 |
25882007
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
今井 智子 筑波大学, スポーツR&Dコア, 研究員 (50613593)
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研究期間 (年度) |
2013-08-30 – 2015-03-31
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キーワード | 呼気凝縮液 / IGF-1 / レジスタンス運動 |
研究概要 |
本検討は運動が運動誘発生喘息および気道過敏性収縮を誘発する要因の一端を明らかにするために、一過性高強度運動を用いて気道内のインスリン様成長因子(IGF-1)の応答について検討することを目的とする。 対象は健常な若年男性7名とした。対象者は実験に3回参加した(1RM測定、運動あり、運動なし)。運動あり(運動群)と運動なし(コントロール群)の測定条件は統一した。運動方法は高強度レジスタンス運動とし、運動種目は腹筋、ラットプルダウン、バーチカルベンチプレス、レッグプレス、レッグエクステンションの5種目とした。負荷強度は75%RMに設定した(10回×3セット、セット間1分)。測定は運動前、運動直後、運動後30分とした。気道内のIGF-1を採取するため、ポータブルタイプの呼気凝縮採取装置を使用した。また、同時に血液を採取した。血液生化学的検査項目はIGF-1、成長ホルモン、乳酸、インスリン、血糖とした。さらに、対象者の気道の炎症程度を確認するため、呼気一酸化窒素を測定した。参加者7名の内、実験期間中に気道に炎症が生じた者は3名だった。一過性レジスタンス運動後、コントロール群に比べて運動群で血中のIGF-1と乳酸が明らかに増加した(p<0.05)。 本検討は、運動が気道内IGF-1に及ぼす影響を確認するため、気道に炎症が生じていない者を対象として検討する必要がある。そこで、本年度は昨年度と同様の方法を用いて追加実験を行う。EBCの解析は追加実験後に行い、運動における気道内IGF-1の応答を明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
一過性レジスタンス運動を用いてEBCの採取を行うことができた。しかし、気道に炎症が生じていた者が3名含まれているため、昨年度と同様の方法を用いて追加実験を行う必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は昨年度と同様の方法を用いて①気道に炎症がみられない者を対象として一過性レジスタンス運動における気道内のIGF-1の応答について検討をする。さらに、②気道に炎症がみられる対象者についても同様の方法を用いて気道内のIGF-1の応答を確認し、気道に炎症がみられない者と運動後のIGF-1の応答に違いが認められるか否かを検討する。EBCは追加実験が出来次第、分析を行う。
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